2013年03月16日

自分で治せますよ、花粉症(4)

 
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 先日、往診先でラジオから「温度差アレルギー」という耳慣れない言葉が入ってきました。帰りの電車の中で、きっとあのことだろうなと思い、治療所で調べて見ると「血管運動性鼻炎」と診断がつくらしい。その他、風邪に似た症状や皮膚症状の現れる人もおられるようですね。

 温度差で鼻炎症状が出るって、やっと認識されるようになってきたのか・・・我々は10数年前からすでに認識していることなんですがね。

 当院にアレルギー性鼻炎で、初めて受診された方には、温度差で症状が発現しやすいかどうかは、問診で尋ねる必須の項目です。

 西洋医学では、やはり抗ヒスタミン薬、副腎皮質ホルモン薬、自律神経薬などで治療するか、鼻膜を切り取ったりレーザーで焼いたりする治療が中心の様です。どうしても局所治療、対症療法になりますね。

 我々から見ると、よしんば症状が治まったとしても、基本的な問題が解決した訳ではないので、いずれ他の病気に姿を変えて出て来るだろうと、当然のことのように推測します。

 一時的に症状を抑えるのも、時と場合によっては仕方のない時もあります。症状が取れたらそれで「よし」とする人も、それはそれで好いと思いますが、薬を服用して乗り切ることは問題を先送りにして、往々にして身体全体の状態をより低下させることになります。

 我々東洋医学では、現象(症状)は鼻粘膜に起きていても、全身状態の反映が鼻に出ていると捉えるので、直接鼻の周囲に鍼をしたりお灸したりすることは、あり得ないことです。(やってるところもあるようですが)

 そもそも花粉症は、風邪に似た症状を現わすと言われているのですが、「花粉症(3)」で書いたように身体をガードする衛気の状態が弱いために起きる現象です。

 原因は日常生活にあります。(花粉症(2)に書いていますので参照してください)

 衛気の成り立ちから説いていくと、下半身の丹田と呼ばれるあたりに身体全体の陽気の元があります。この陽気と、飲食物の栄養分が一緒になって上半身へと流れ衛気として全身を覆います。

 江戸期の医師、岡本 一抱(1654〜1716年)は、この様を鍋に例えています。(近松門左衛門の弟です)

 鍋の下の火が、丹田の陽気。鍋の中身が胃腸。上半身は鍋のフタ。フタの穴から出る蒸気を衛気と言うように表現しています。


 下半身を直接冷やしたり(鍋の下の火力の低下)、鍋の中が冷えていると中々蒸気(衛気)が出てきません。

 下半身が冷えるのは、服装にもよりますし、長期間冷飲食することによって消化器だけでなく、次第に下半身も冷えてきます。

 温所から冷所に移動してくしゃみや咳が出る人は、この弱っている衛気を寒気が寒邪となって人体を犯そうとするからです。このような方は、熱いうどんやラーメンなどを食べると鼻水が出てきます。身体が温まることで体液の代謝が上がるためです。


 アレルギー=体質=治らない、と思いがちですが、そんなことは断じてありません。

 アレルギーと診断されても、しっかりと養生すると必ずよくなります。

 だってね、そのような人を臨床でたくさん目にしてきたからです。

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posted by いおり at 18:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 花粉症

2013年03月15日

自分で治せますよ、花粉症(3)

1.くしゃみ


 くしゃみと言うのは、鼻の粘膜に異物が付着した時に起るものなのですが、それ以外で起きることがあります。

 それは身体の周囲をオーラのように取り巻いている衛気(えき)の働きが何らかの理由で失調している時です。

 衛気に関してはこちら → 衛気


衛気とは、外界から人体を守る陽気の層のようなものです。この外界から様々な邪気が衛気の層を超えて侵入しようとするときに、くしゃみで吹き飛ばそうとするのです。が、同時に身体の毛穴が開くようになっています。
 一度ご自身の身体を観察してみてください。

 ところが、衛気が弱っていと繰り返し繰り返し邪気に犯されるので、頻回のくしゃみとなるのです。



 衛気が弱る原因は色々とあるのですが、やはり身体を冷やす飲食に起因することが多いです。

 たとえば生野菜・果物、野菜・果物ジュースやヨーグルト。健康的なイメージがありますが、じんわりと身体を冷やして身体を水っぽくします。水飲み健康法は、害になることが多いですよ。

 また、鼻の粘膜に熱を持っていたりすると過敏に反応して、
頻回のくしゃみが起きるケースもあります。

 イライラとか緊張・葛藤、睡眠不足で起きることが多いです。(目のかゆみもです)


鼻水はそんなに出ないのだけれど、くしゃみと鼻づまり症状があり、鼻をかむと黄色く色が付いてるような時は、体内部の熱が体液を煮詰めるように濃くなって、ネバネバ状態になっている場合です。

 味の濃いもの、お酒、肉・油もの、チーズ、香辛料など、こってりとしてボリュームのありそうなものが原因していることが多いです。



いろんな健康法がありますが、物を消費したりお金をかけるよりも、自然を意識して少し節制してみませんか。

 現代人の生活は、プラスよりマイナスに考えた方がいいかもしれません。


 もっとも、運動はプラス、やった方がいいですね。

 梅の開花も最盛期を迎えました。次はサクラですね。

 楽しい春に致しましょう!


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posted by いおり at 05:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 花粉症

2013年02月09日

自分で治せますよ、花粉症(2)

 先日84歳の方に往診に行った際、花粉症のことが話題になりました。花粉以外のダニやペットなど次々といろんなものにアレルギー反応が出る人が増えているそう。

その方は四国出身で、「昔は今よりもっとホコリっぽかったのにねぇ〜」と。


 

問題を外に見るのか、それとも内に見るのか。花粉症の原因を日常に求めてみましょう。


花粉症の背景にあるもの

1.飲食の誤り

 アイス、生野菜、野菜・果物ジュース、ビールやワインなど、本来冬季に存在しない冷たい物や身体を冷えに導き体液を増やす果物、牛乳・ヨーグルトなどの摂りすぎ。また水分の過剰摂取。このタイプの方は薄い鼻水が大量に出ます。
 また味の濃い物や肉・油ものなどのこってりとしたものは、身体の内部に熱を生じやすく、体液もねっとりとするため、鼻を詰まらせます。夜間になると鼻が詰まって眠れないという方に多く見られます。

 2.運動不足
現代は次第にデスクワークが多くなり、交通機関の充実と車などによって、全身を使った作業や、歩くことが少なくなりました。身体を動かすことで、身体の気は循り、新陳代謝も活発になります。


 東洋医学では、手足と内臓の働きとの関係を、経験から結び付けて考えます。適度な運動をした後は、消化器がよく働くため気持ちよい空腹感と食べ物が美味しく感じられます。反対に、あまり手足を使わず座る時間が長いと消化器の働きが低下します。

 運動不足や1飲食の誤りによって内臓の機能が弱ると、手足が重く・だるく感じられるようになり、新陳代謝も衰え、雨天の前後など湿気の影響を受けるようになります。

3.精神情緒の不安定
ものごとを急いだり、追い立てられるとイライラ感や葛藤が生じます。イライラ感や葛藤は、身体の気を上に昇らせます。この身体の気と、「春の気」とが相まって、身体上部に症状が出やすくなります。


4.夜の時間の延長
現代人は、照明・テレビ・パソコンなどによって夜を過ごす時間が延長しています。夜は心身ともに陰の状態(安静)にすることで、気の原料である血(けつ=陰気)を補います。


 充分に血(けつ=陰気)が補われないと、相対的に気が盛んとなり、イライラしやすく、顔面部の熱感や痒み、目の充血などが悪化します。


 せめて自然界の陰気の最も深まる12時までには就寝するように心がけることが大切です。

これらのことを振り返ってみてください。


花粉をはじめ、人間が有史以来長年慣れ親しんできたものに、過剰に反応するようになってきた私たちの生活そのものに目を向けてみませんか。

治療によって治癒に導くことは重要なことです。


それ以上に大切なことは、問題の原因を病人の目の前に提示して一緒に解決を図っていくことです。


病人が主体性を回復すること。これこそが東洋医学だと考えています。

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posted by いおり at 10:47| Comment(2) | TrackBack(0) | 花粉症

2013年02月07日

自分で治せますよ、花粉症(1)

 つい先日、電車の広告で、花粉と戦え! 鼻炎と戦え! という鼻炎用薬のキャッチコピーなのですが、まるで戦争。

 問題を外に見るのか、それとも内に見るのかで対処方法と結果が驚くほど違ってきます。

 

 花粉症→アレルギー疾患→体質→仕方がないと思い込んでいる方。


 

 あきらめないでください。自分で治すことができます。


 


 花粉症の鼻の代表的な症状には、


1.頻回のくしゃみ


2.水様性の鼻水

3.鼻つまりがあります。また鼻水はあまり出ないのだけれども粘性でいつも詰まっている。

4.顔面や目の粘膜・鼻腔の痒み、反対に乾いて痛むと訴える方もおられます。 

 花粉症と言っても、東洋医学的にはいくつかのタイプがあるのですが、花粉症のメカニズムを知ることが対処の第一歩です。

 ご自身の身体を少し観察して下さい。


 @温度変化で症状がどのようになるか。
  暖かいところから寒いところに移動したとき。たとえば温かい布団から出たとき、暖所から寒所に移動し
  たときと、その反対。入浴した時やうどんなどを食べて身体が温まった時。


 A鼻のつまり

  寝るときに顔を左横(下)にして寝ると反対側の右の鼻(上)が通りる。顔の向きを変えて観察してみてく
  ださい。

 B睡眠

  就寝時間が遅かったり、睡眠時間が短い時。


 @では、くしゃみ、鼻水と尿量に変化が現れやすい。

 Aでは、顔の向きによって通る鼻が左右入れ替わることがあります。

 Bでは、顔面や目の粘膜・鼻腔の痒み・熱感がきつくなることがあります。

 @Aの変化が顕著に出る方は、内臓が冷えているか循らせる力(気)が不足しておられる方で、身体に余分な体液(水邪)が停滞しています。

 Bは、気の停滞による熱と陰血不足によって起きてきます。(これは後に説明します)


 まずは、今書きました13の寒暖の変化と身体の症状の変化を観察してください。

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posted by いおり at 15:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 花粉症
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