2014年03月01日

五行論は妄説?(4)

 これまで、五行論の相生・相剋関係について、簡単に説明してきました。

 五行論の成り立ちから考えて、五行を機械的・法則的に用いるのは誤りであると僕は考えています。

 もう一度別の例をあげると、木=春、火=夏、土=長夏、金=秋、水=冬と順番に季節と関連づけられています。

 この長夏というのは梅雨に似た湿気の多い季節で、日本では、夏の前にやって来ます。ですのでこれを普遍的な法則としてしては扱えないはずです。

 しかしながら、五臓の概念は五行論から発想されたのは間違いないであろうと推測しているので捨て去る訳にはいかないのです。

 つまりまず、認識すべき対象が在り、その認識の方法として五行が用いられたのではないかと。

 したがって五行論から論をはずして、五行=五つの要素、カテゴリーとしてそもそも用いられたのだとすると、五行の用い方は自ずと決まってきます。五行論の法則性をはずして考えればよいのですから。

 ここから、僕の妄想です。

 五行の成り立ちを想像すると、五つの要素、木・火・土・金・水のイメージと、自然界の気の変化とを先ず重ねたのではないかと思います。

 単に事象の変化ではなく、もっとダイナミックな、立体的な捉え方をしていたのではないか。

 当ブログ内の黄帝内経・素問<四気調神大論>で示していますように、四季=四気のイメージに合うカテゴリーに分類したのだろうと考えます。


 春・木=肝
春上昇



 夏・火=心
夏発散・上昇


 秋・金=肺
秋収斂・下降


 冬・水=腎
冬・蔵・鎮静


 そして四季の移ろう場として大地・土=脾の五つに分類して人体を認識しようとしたのであろう。
 土を各季節の間にある土用をまとめて一季節とする考えも、捨てがたいものがありますが、僕はこれを排します。

 上図をもう一度ご覧ください。これを前後・上下・左右(東西南北・上下)の空間として捉えると、自然界とそれにリンクする人体の気の方向性が見えてきませんでしょうか。

 これを捉える事が出来ると、難解といわれている脈診その他の切診で、人体の気の偏在を、文字通り手に取るように掴むことができます。しかもタイムリーに。

 ちなみに、東洋医学の臓は、身体に現れる現象を五つのカテゴリーにまとめたもので、実態が無く機能だけがあり、臓の図もその機能のイメージに合うように描かれた臓象学が基盤に在るのですね。

 解剖を行って、東洋医学の臓象図とあまりの違いに驚いたという、杉田玄白(1733-1817)らが犯した誤りも、ここに在ります。

 当時、漢方医でありながら臓象学を理解していなかったことが知れます。病気が治せず、オランダ医学に傾倒していったのも無理からぬことか・・・

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posted by いおり at 07:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 東洋医学理論

2014年03月06日

死に際

 寒波来襲って、ちょっと侮っていたけど、半端じゃなく寒かったですね。

 今日の午後から、京都に往診に行ってましたが、帰りには粉雪が降ってましたよ。

 ふと目にした民家のに庭先に目が止まりました。

 しだれ桜じゃないですよね。名前は分からないけれど、凛っとして咲いてるピンクの花に、寒さの中しばし心を奪われ、見入ってしまいました。

 往診先の方も、80歳を超えてるのに、ごはんが美味しい、よく眠れる・・・自分の死など目に入って無いですよ。ご立派としか言いようがない。

 続いて午前中に受診して下さった方のお姿が、ふっと脳裏をかすめた。

 死に病と診断されても、凛としておられる方のことを。

 このままで好い。このまま先生にお任せしますって。

 ほんとありがたいですが、そうそう、にわかに作れるものじゃないですよ、こんな境地。

 開き直りは悲壮感が漂います。

 今までの生き方が、今に表現されてますよ。

 僕もそうありたい・・・患者さんに触れて感じたこと。

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posted by いおり at 22:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 診察室の窓

2014年03月09日

流行には、乗り遅れろ!

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 世間で、はやりのものって、何がありますでしょう。

 食べ物、服装、アクセサリー、歌、教育、映画・演劇・・・たくさんありますよね。


 流行というのは、文化を担っている圧倒的多数の庶民が生み出していました。

 ところが現代は、消費を促すためにマスコミ等が作りだします。

 はやり・すたりのサイクルが、早くなってきているのは、このためです。


 いつでも、どこでも、誰でもがたくさんの情報に触れることが可能な現代。簡単に操作・誘導されます。

 花粉症の原因とその対策・対処なども、その最たるものです。

 様々な情報が流れていますが、花粉が原因ではなく人体の側の問題だという観点からの情報は、ほとんどありません。

 消費を促さないためです。


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 漢方を扱っている製薬会社などは、本当の原因を知ってます。

 目先をコロコロ変えることで、本当の原因から目をそらそうとしてる。

カテゴリー『花粉症』で書いていますので、参照して下さい。

花粉症なんて、自分で簡単に治すことが出来ますよ。


 天気予報と一緒に流れる、花粉飛散予想などは、自分の身に起きているこの辛い症状が、花粉にあると思いこませるのに十分です。

 いまや花粉症などは、すっかり市民権を得て立派な免疫疾患としての地位を不動のものにしています。


 ちょっと寄り道してしまいました。『流行には、乗り遅れろ!』でしたよね。


 世間の流行の中で、特に気をつけて頂きたいのが健康にまつわるもの。

 ○○健康法とか、身体に良いとされる健康食品やサプリメント。


 ところがそれらで、反って健康を害している人が、日常の臨床で度々遭遇します。


 水飲み健康法などは、その最たるものです。


 真に健康法足るべきものとは!

 1.はやり・すたりがない。

 2.費用がかからない。

 3.老若男女、誰でもが簡単に、どこででも出来き、続けることが出来るもの。


こんな簡単なことが大切なのですよ。

 たとえば腹式呼吸法、散歩、瞑想、体操・ヨガなどのような事です。

 人が健康に生きていくためには、健康食品やサプリメントなんて必要ないですよ。

 そんなことよりも、間食をやめたり、深夜までお酒を飲んだりすることをやめることの方が、よほど健康のためになります。

 ご自身の心身に、手間をかけるのは大切です。

 大切なのは、その視点です。

 本来あるべき生活や心持を大切にする。

この1点です。

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posted by いおり at 06:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 診察室の窓
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